「英語の音読トレーニングが良いって聞くけど、どんな効果あるの?」
「英語音読のトレーニングをしているけど、全然英語力が上がらないよ~」
そんな「英語の音読トレーニングの効果」に対する疑問や悩みについて記事を書いてみました。
結論、英語の音読はリスニングだけでなくリーディングも同時に鍛えることが出来るトレーニングです。
音読のトレーニングにしっかり取り組めば、英語の意味を英語で書かれている語順で理解するクセが身につくようになります。
後ろから前に訳すようなことにならないので、英語の意味を理解する力が向上します。
発音などのトレーニングで英語の音が取れるようになり、書かれている語順で意味が理解できるようになれば、リスニング力に加えリーディング力も一気に向上します。
英語の音読トレーニングの効果を解説!強力な学習方法を教えます
音読トレーニングとは何ですか?英語を語順の通り読み上げる練習法です
英語の音読トレーニングとは、その名の通り英語で書かれた文章を声に出して読み上げるトレーニングです。
小学校や中学校のころに国語や英語の時間、先生にあてられて教科書に書かれている文書を読み上げた経験があると思います。
あれと同じで、参考書などの教材に書かれている英文を読み上げるトレーニングです。
「いまさら音読なって、かっこ悪いよ・・」
と思うかもしれません。
私も最初は「こんなことして何の役に立つのだろう?中学生みたいで恥ずかしい」と音読をバカにしていました。全く英語力が向上しないとき、発音学習、英文法学習を済ませたあと、音読トレーニングに取り組み見事にリスニング、リーディング力両方を改善することができました。
音読の本当の効果を知れば、そんな認識も無くなると思います。
音読トレーニングの真の効果
英語音読のトレーニングの効果は
- 発音やアクセントが良くなる
- アウトプット力を鍛えることができる
などが言われています。
確かに、音声ファイルを真似して音読すれば発音力やアクセントが上達し、結果としてアウトプット力が多少は向上することもあると思います。
しかし、アウトプット力はあくまで蓄積した単語やフレーズを正しい発音や英文法の上にのせて、実際の英会話の中で臨機応変に使いこなしていく力です。
教科書に書かれている文章を読み上げることだけはアウトプット力は向上しません。
「それじゃ、音読の効果ってイマイチなの?」
音読トレーニングの真の効果はインプット力を向上させることです。具体的に言うと、リスニング力とリーディング力を上げることにあります。
当たり前ですが、音読は“書かれている語順のまま文章を読み上げる”ことです。この「書かれている語順のまま」と言う点が重要です。
英文の内容を理解しようとすると、一度日本語に訳してから書かれている内容を理解するようになると思います。
英文を日本語に訳す場合、あなたはどのような手順をとるでしょうか?
おそらく英語で書かれた単語を一つ一つ日本語に訳し、日本語の語順に並べ替えると思います。
My brother gave a book to me. (兄が私に1冊の本をくれた)
この文章の意味を理解するときに、My brother(私の兄) / gave(くれた)/a book(1冊の本)/to me(私に)と個別に訳して、
私の兄が(My brother)私に(to me)1冊の本を(a book)くれた(gave)と、日本語に訳しやすいように英文の語順を入れ替えて、意味を理解する手順をとると思います。
これは俗に言う「英語を後ろから訳している状態」ですね。この訳し方は英会話を身につける上では絶対にNGです。
中学校や高校の頃のように、時間をかけて英文を訳していくなら問題ないのですが、いつまでもこの訳し方をしていると、英会話の内容を聞いて理解するのに全く追いつけなくなるからです。
次々と流れてくる英文をいちいち日本語訳に合うように語順を入れ替えていては、頭の中で会話を処理できません。
これに対して、音読をすると英語で書かれている語順そのままで文章を読み上げていくことになるので、後ろから戻って訳すことが出来ません。
音読を通して英文を書かれている語順で読み上げると同時に意味を理解するトレーニングを積むことで、
- リスニングの意味理解が進む
- 英文を語順の通りに理解するリーディング力も飛躍的に向上する
強力なトレーニングです。
あなたが「発音を学んだから英語の音は聞き取れるけど、内容の理解が出来ない」と悩んでいるのなら、音読トレーニングをすることで一発で解決します。
英語音読トレーニングに効果抜群のおすすめ教材を教えます
音読のトレーニングは音読と同時に内容がギリギリ理解できる教材を選ぶことをおすすめします。
一番のおすすめは「英会話・ぜったい・音読」シリーズです。
入門編、標準編などレベル別に用意されていて、入門編は中学校1,2年の教科書レベルで標準編は中学校3年生の教科書レベルです。
英語学習初心者の方は入門編から始めることをおすすめします。
「中学校1,2年生のレベルって簡単すぎない?」
実際に試してみれば分かりますが、音読しながら内容も理解するのは結構大変です。
このシリーズはページ数も多くないので、出来るだけ入門編から始めて終わったら標準編へという順番で学習を進めてみて下さい。
「さすがに“英会話・ぜったい・音読”シリーズは簡単すぎるよ」
そう思う方には「公式 TOEIC Listening & Reading 問題集 」を使ったトレーニングがおすすめです。
まずは比較的平易な文章で書かれているリスニングパートでトレーニングを行いましょう。
パート2やパート3は日常会話やビジネスシーンで使えるフレーズも豊富ですので、おすすめです。パート4はリーディング力強化にもつながります。
TOEIC公式問題集1冊分のリスニングパートで音読トレーニングすれば、簡単に500点以上を取得することが出来ます。
フレーズを覚えることができ、TOEICのスコアも伸ばせるおすすめの教材です。
英語音読の具体的な学習方法!効果を最大に発揮する4つのステップ
具体的な音読のトレーニング方法を紹介していきます。
音読トレーニング4つのステップ
ステップ1:音声聞き取り
最初は英文を見ることなく、音声を聞きます。
発音やアクセントなどを掴むとともに、本文の内容を理解できるか試してみましょう。
ステップ2:英文を黙読
テキストを開いて英文を黙読します。最初から最後までサッと目で追います。
この時ステップ1で聞き取れなかったところや、意味が理解できなかったところは集中して読みます。
単語や文法が分からない箇所があれば、この時点で調べておきます。
ステップ3:音声ファイルを聞きながら英文を声に出して読み上げる(音読)
実際に英文を声に出して読み上げる音読をします。この時音声を聞きながらマネするように音読します。
ステップ4:音声ファイルなしで音読する
最後に音声ファイル無しで、音読をします。ステップ4は1回で終わらせるのではなく、何度も読むようにします。
この時のポイントはつぎの2点が出来るようになるまで行って下さい。
- 英語の語順で意味が理解できるまで
- 英文が口に馴染むまで
音読スピードを測定してみる
上記の4つのステップで音読トレーニングが慣れてきたら、スマホなどの録音機能を使って音読しているときの声を録音してみて下さい。
この時、つぎの2点をチェックしてください。
- 発音やアクセントが正しく行えているか?
- スピードはどのくらいか?
発音やアクセントをチェックするのはもちろんですが、読み上げるスピードも意識してみて下さい。
英語を読むスピードを測る一つの指標にWPMというものがあります。
WPMとは一分間にいくつの単語を読み上げることが出来たか?という指標です。
内容も理解しつつ、WPMが150ほどになれば、あなたは英語で仕事をする上で困ることが無くなるレベルになります。
ぜひ、音読に慣れてきたら発音、アクセントと併せてスピードが速くなっているか?も評価してみて下さい。
ノートやパソコン、スマホなどにメモしておくと、あなたが成長していることが良く分かり、トレーニングの励みになりますよ。
英語の音読トレーニングは効果ない?-まとめ
英語の音読は英文を書かれた語順のまま理解する最適なトレーニングです。
音読はアウトプットよりも、読む・聞くといったインプット力を上げるために最適なトレーニングです。英文の内容を理解するときに後ろから訳していてはいつまで経っても英会話の内容を聞いても理解できません。
声に出して読みながらギリギリ内容が理解できる教材を選んで、繰り返し音読のトレーニングを実践してみて下さい。
何度も繰り返すうちに読むスピード、内容を理解するスピードが向上し、リスニング力とリーディング力が劇的に向上しますよ。