「これから英語を始めるぞ」と考えている初心者の方は独学で勉強を始めることをおススメします。
独学では英語の基礎力をしっかりつけて欲しいと思います。
基礎となるのは
- 発音
- 中学校レベルの英文法
- リスニング
- 単語
- 短い会話のフレーズ
この5つですね。
この中で最初に取り組んで欲しいのは「発音」です。
理由は、英会話を身につける上で発音から始めるのが最も効率が良いからです。
発音ができるようになると
- リスニング力が一気に飛躍する
- 単語やフレーズも覚えやすくなる
と、発音を学ぶことで他の基礎力を習得する力が向上するので結果として英語学習の時間を少なくすることができます。
発音の学習は1カ月あれば完璧ではないまでも一通り学ぶことができます。
後は30分/日を週に数回繰り返す程度で結構です。
発音の勉強するとネイティブスピーカーと同じ聞き方が出来るようになる。
あなたはなぜ英語が聞き取れないのか?
今あなたが、ネイティブスピーカーが話す英語を聞き取れないのは頭の中で「カタカナ」に置き換えてしまっているからです。
例えば、rightを聞いたときに頭の中では「ライトって言った」と認識して「rightなのかな?それともlightかな?」と考え、話の流れで「あ、rightだ!」と判断するわけです。
このカタカナから単語を選ぶ作業をいちいち行っていたら会話が長くなるとへとへとになって、集中力が続かなくなってしまいます。
英語で会話が始まると「変換作業をしないといけない!」と構えてしまってリラックスして英語を聞けなくなります。
ネイティブスピーカーのナチュラルなスピードの会話は凄く早いですし、当然ですが個人で話し方の違いもあります。
いつまでも変換作業をしていると聞く力(リスニング能力)が向上しません。
正しい発音が出来るようになると、リスニング力が飛躍的に伸びる
それでは、変換作業を省略する方法について伝えますね。
ズバリ、英語の正しい発音の仕方を知ることです。
先ほどのrightも[r]の発音とlightの[l]の発音の違いが分かると「ライト」というカタカナに変換する作業が不要になり、rightがそのまま理解できるようになります。
英語を英語のまま理解できるようになるわけです。
正しい英語の発音を学ぶと
- カタカナからの変換処理が無くなる
- 英語を理解するのにかかる時間が短くなる
- リラックスした状態でリスニングすることが出来る
聞いた英語を処理する時間が短くなり、リスニングの能力が飛躍的に向上します!
私は英語初心者の時に会社で英会話のクラスに参加していました。
週に1回のクラスで、一人のネイティブの先生に対して、同期が複数人参加するクラスで、毎回特定のテーマを取り上げ、会話の練習をするクラスでした。
英語初心者の私は先生が言っていることが全く理解できず、授業についていけませんでした。
「参加していればそのうち先生が言っていることが分かるようになるだろう」と安易な気持ちでいましたが、全く向上しませんでした。
これはまずいと思い、発音から学びなおすことで先生が言っていること(英語の音)が分かるようになり、授業にもついていけるようになりました。
また、TOEICもそれまでテクニック頼りで何とか500点を獲得していましたが、発音を学びなおすことでリスニングのパートが100点以上向上し、安定して600点を獲得出来るようになりました。
発音は比較的短期間に身につけることができる。ただし完璧である必要はない。
私がおススメする発音の教材は「英語耳」です。
発音を学ぶにはまずはこの本をマスターすれば十分です。
「英語耳」は全7章の構成です。
第1章では、なぜ聞き取れないかと言うことについてのメカニズムが詳しく説明されています。
ここをしっかり読み、発音の重要性と練習方法を理解してください。
第2章から第5章は発音バイエルで、ここで子音から母音、Rの音などの発音の
基礎となる「型」や「フォーム」を学んでください。
第6章は「実践編」となる生の英語をつかった学習法である「Parrot’s Low」を学び、
「型」や「フォーム」を実践で使えるように訓練します。
第7章は第6章まで習得した後の今後の学習の進め方です。
第2章から第5章で基礎を学ぶとありますが、正直覚えることは限られています。
詳しくは本書を読んでいただければと思いますが、
英単語や文法に比べて「あれ、これだけ?」と思うくらい学ぶ項目が少ないです。
子音の発音など、全部で23個ありますが、実は発生方法が同じものがいくつもあることから
実際は14個の発生方法を学ぶだけです。
母音はもう少し数が減ります。
私のおすすめの学習方法は
- まずは、1週間かけて子音と母音のパターンを練習する。→第2章から第4章を学ぶ。
- 次の1週間は子音と母音の復習と英語の音の結合や変化、消音するなど「変化する音」を学ぶ。→第2章から第4章を復習。第5章を学ぶ。
- さらに次の1週間で子音、母音、変化する音の復習と、生の英語を使った学習法を学ぶ。→第2章から第5章を復習。第6章を学ぶ。
- 最後の一週間はひたすら、全体の復習をする。→第2章から第6章を復習。
①~④まで終われば、リスニングの時間やリーディングの時間を増やすことで、単語やフレーズを増やしていけるようになる力がついているので、他の基礎学習へ進みましょう
一通り1日に30分~1時間の学習時間を確保すれば、十分です。
1カ月もあれば完璧でないにしても英語発音を一通り覚え使えるレベルになることが出来ますよ。
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発音を学べば単語や会話のフレーズが覚えやすくなる
発音を学ぶことでリスニング力が一気に向上することが理解頂けたと思います。
リスニング力が向上すると、インプットする力が向上しますので単語やフレーズをこれまで以上にインプットすることが出来るようになります。
初めて見る単語も発音記号をしっかり学んでいると正しい読み方が出来るようになります。
正しく読めると記憶への定着が良くなります。
フレーズも同じです。
読み書きだけなく、話すことで五感を使って体得できるようになり、しっかり定着します。
英会話教室や留学しても正しい発音が身につくとは限らない
英会話教室はマンツーマンでない限り細かく発音まで見てくれない
「発音なんて独学で無く、教室に通ってネイティブの先生に教えてもらった方が、効率が良いのでは?」と
思っている方もいるかもしれません。
マンツーマンで毎日教えてくれる教室に通えるのであればその方が発音を覚えるという点では効率は良いかもしれません。
月に何万円も支払って発音ばかり教わっていては時間がかかり英会話を学ぶには非効率です。
英会話教室はあくまで、学んだことのアウトプットに使うべきです。
独学で発音を学んでも一日30分~1時間程度の学習時間で1カ月程度学べばそれなりのレベルになると思えば、独学で学ぶ方がよっぽど効率が良いです。
留学したからと言って正しい発音は身につかない
留学や海外赴任してしまえば、自然と発音が身につくのではないかと思っている方もいるかもしれません。
残念ながら海外で生活をしたからと言って発音は上達しません。
私も1年半アメリカで生活していました。
日本にいるときよりも英語に触れる機会は増えますが、誰も発音が良いとか悪いとか指摘してくれません。
私はある程度発音を学んで留学していたので、会話の相手に単語が通じず、「何を言っているかわからない」と言われたことはありませんでした。
しかし、発音を全く学習していない方は、いつまでもカタカナ英語で話しコミュニケーションに苦労していました。
それでも相手からは「あなたの[r]の音、直した方が良いよ」などと指摘してくれません。
ただただ通じない状態が続くだけです。
あなたは、来日した外国人が目の前で話しているときに「あなたの日本語の発音、直した方がいいですよ」などと言いませんよね。
英語に触れる機会が増えたからと言っても、意識して直さなければ発音一生は治りません。
独学で学んだ発音が正しく身についたかどうかの判断はやっぱりネイティブとの会話が一番
独学での発音学習の唯一の欠点は「自分の発音が正しいかどうか分からない」という点です。
確認する方法として、スマホの録音機能を活用して、自分の発音を聞いてみるという手もあります。
本当に通用するのかは、やはりネイティブスピーカー相手に試してみないとわからないですね。
この場合はネイティブスピーカーと話す機会が必要になります。
英会話教室に通うのも手ですし、コストを重視してオンライン英会話でも良いかもしれません。
発音が出来るようになったら、試す機会を設けるために他の基礎学習を始めると当時に英会話スクールに参加することも考えて良いかもしれませんね。
まとめ
独学で英語学習を始める初心者の方はまずは「発音」から学習を始めて下さい。
英語を英語のまま聞くことが出来るようにリスニング力が飛躍的に向上します。
そうなれば、目だけでなく耳からも英語をインプットすることが出来るようになり単語やフレーズも覚えやすくなります。
発音をマスターするには「英語耳」がおすすめです。
あなたの英語力は一気に加速しますよ!
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